NZワーホリ中古車選びで大失敗!合わない車を買って後悔した話

失敗した男性の画像 ニュージーランドワーキングホリデー
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こんにちは、ニュージーランドでワーキングホリデー中のナツメです。
今回は、ニュージーランドで中古車購入に失敗し、4ヵ月で車を売却、2台目を購入するに至った私の体験談をシェアします。
車選びはお金もかかるし、何かと面倒。ましてや慣れない海外では苦労も倍増。
そんな大きな買い物で後悔する人が減るよう、私の体験談が役に立てば幸いです。

☞要点だけ確認したい人はまとめをチェック
☞ニュージーランドの中古車購入方法に関する包括的な情報は、こちらの記事をご参照ください。

体験談

現在私はニュージーランド滞在6か月目ですが、4ヵ月目の時に車を売却し新しい車に買い替えています。

数十万円単位のお金がかかり、保険や車両登録など面倒ごとの多い車購入をなぜ、短期間で2回もするハメになったのか……事の起こりは私がニュージーランド到着後、すぐにカイコウラに住み始めたことに始まります。

私はニュージーランドに来る前に、オーペアの仕事を見つけていました。
そして私のホストファミリーが住むのがカイコウラでした。
カイコウラは、ホエールウォッチングやドルフィンスイムで世界的に有名な、南島の小さな町です。

私のホストファミリーの家はその小さな町からも離れており、朝起きたらリビングの窓から羊や牛が見えるような牧歌的な環境でした。
東京での会社員生活に疲れていた私は、特に深く考えることもなくカイコウラ行きを決定しました。

しかしこれが失敗の始まりでした。

ニュージー田舎暮らしの現実

カイコウラに着いた当初は、暖炉を備えた広い家や、どこまでも広がる草原と海、満点の星空などに感動し、田舎暮らしをおおいに楽しんでいました。

しかし一週間もすると徐々に飽きてきてどこかに出かけたくなってきました。
ところが、野生のアシカのコロニーや、トランピング(ハイキング)ルートまでは車で15分、ちょっと買い物に行きたいと思っても、町にあるスーパーマーケットまでは車で30分程度かかります。
バスも電車も走っておらず、車を持たない私ができるのは、家の周りをぐるぐると散歩することだけでした。

さらに、休みの日に家でくつろごうにも、赤ちゃんが泣いてホストマザーが大変そうにしているのを無視するのも忍びなく、結局働いてしまう日々・・・

これでは何のためにニュージーランドに来たのかわからない!
そう思い、早く車を手に入れなければという焦燥感に駆られるようになりました。

車を買おう!

いざ車を買おうという段になり、車のリサーチを始めたものの、カイコウラは人口4,000人程度の小さな町、ニュージー大好きはもちろん、Tread MeやFacebookを探しても、なかなか良い車を見つけることはできませんでした。

そんな風に悶々と過ごしていたある日、ホストマザーの車に同乗させてもらい町へ出かけて行った時の事、ふとスーパーの前に3台ほどの車が停められているのを見つけました。

ホストマザーが説明してくれて初めて車の路上販売の存在を知りました。
そして話の流れで「この車なんて良さそう!」と相槌を打ったところ、ホストマザーが『それなら試乗しよう!』とオーナーに連絡を入れてくれて、そのまま試乗・見学の流れとなりました。

今思えばこの時に止められていればよかったのですが、ホストマザーの手配はあまりにも手際よく、英語に自信のなかった私には、割って入ってまで止める勇気がありませんでした。
そして「とりあえず見学だけして、気に入らなかったらやめればいい」と流れに身を任せました。

試乗・見学

ホストマザーが電話をして15分後にバイクで現れたのは、陽気なKiwiのおじさん。
車は娘さんのもので、メカニックの彼が定期的にメンテナンスをしていたとのことです。
その他、『オイルを交換したばかりだ』や『替えのタイヤが2本つくぞ!』などとセールスポイントを矢次早にしゃべられ、彼の早口Kiwi Englishにわたしは断片的な内容を拾うのがやっとで、考えるための脳の余地がありませんでした。

そしてそのまま試乗、試乗もペーパードライバーの私には海外で他人の車を運転する度胸はなく、ホストマザーに運転してもらい、助手席で試乗しました。

ホストマザーは非常に親切で、脇道で急スピードや急ブレーキの効きを確認、小回りの際の異常の有無やライトの点灯確認まで実施してくれました。
そして『メカニックが定期点検してくれただけあっていい車だよ!私なら買う!』との太鼓判。
ここにきてようやく私は、試乗だけのつもりが本格的な売買の話になってきていると気が付きました。

プレッシャーに負け、車を購入

車を買う心づもりが全くできていなかった私は、ここに来てようやく車を買うか否かの検討に入りました。

”手慣れた様子のホストマザーがいい車だと太鼓判を押してる” ”メカニックの整備も入っていて少なくとも悪い車ではなさそう” ”他の車も見てないのにいきなり?” ”ネット上ではカイコウラには良い車はなかった” ”大きい町までは最短でも車で1時間” ”ホストマザーに連れてってもらう?そこまで面倒をかけて、良い車を見つけられなかったら?” ”この車を逃すと次の機会はいつ?” ”会社辞めてまでワーホリに来たのに時間を無駄にしていいのか? ”

とりとめのない思考が浮かんでは消え、筋道を立てて考えることが難しい状態でした。

答えがでないまま試乗から帰ると、おじさんは『どうだ?』『いい車だったろう?』『タイヤ2本ついてこの値段は得だぞ!』とまたもや早口の営業トーク。
悪気のない、陽気な調子なのですが決断を迫られる感じがして、ますます思考をまとめるのが難しくなりました。

本心では、試乗しているときから車のサイズの小ささが気になっていました。
私はニュージーワーホリで特にロードトリップを楽しみにしていたので、車中泊ができる車を買う予定でした。
しかし、その車は2列5シートのコンパクトな車で、席を倒してもフラットな眠れるスペースを作ることはできませんでした。

ただ、ホストマザーの貴重なショッピングの時間を削って貰っていることや、おじさんの途切れない早口トーク、ネット上ではよい車が見つかっていなかったことや、一刻も早く車を手に入れたいという焦りなどがプレッシャーとなり、思考はだんだんとこの車を購入することを正当化する方向に傾いていきました。

そしてついに ”身長も低いし睡眠スペースは何とかなるだろう!” と妥協し車を購入することに決定しました。

後から押し寄せる後悔

車を購入することに決め、その場で支払い&登録を済ませ、家に車を持ち帰りました。
そして改めて座席を倒し、睡眠スペースを作れるか確認。

後部座席に横に寝る→狭すぎて無理
後部座席を倒す→フラットに倒れない上、狭くて足を伸ばせない
助手席を倒す→後部座席との間に大きな段差

どう工夫しても眠るスペースは作れませんでした。
冷静になってみて、”やはり間違った買い物をしたのではないか”と後悔の念に襲われました。

しかし買ってしまったものは仕方がない。
手伝ってもらったホストマザーの手前、返品したいとも言えませんでした。
そこで、ロードトリップ時には車中泊ではなく、テント泊でしのぎ、天候が悪くキャンプができない時だけ、助手席を倒しクッションで後部座席との隙間を埋めて車中泊をすることにしました。

コンパクトカーとの25日間南島ロードトリップ

サイズに不満はあったものの、車のコンディションは良く休日にトランピング(ハイキング)に出かけたり、2,3時間の長距離ドライブや、キャンプ場での宿泊などニュージーランドらしい、スローライフを満喫しました。

そしてついにカイコウラでの契約が終了し、次の契約までの約1ヵ月間、この車とともに南島をロードトリップして周りました。

旅はとても楽しく、道中の景色の変化にも富んでいて、何度も「この景色は走馬灯に見るだろうな」と思えるような、雄大で美しい景色に出会うことができました。

しかし、案の定キャンプは苦難の連続でした。

眠るときは晴れていたのに、激しい雨音にたたき起こされる夜…..
風が強く飛ばされないか心配で、数時間置きに目覚める夜…..
山中での文字通りテントが凍りつく極寒の夜…….
へとへとで早く休みたいのに、10時まで残る陽光で温室のように蒸し暑く眠れない夜……

いくつもの眠れぬ夜を過ごし、サンドフライに悩まされ、濡れてぐしょぐしょのテントを泥だらけになりながら畳んでいるときは、本当に過去の自分に蹴りを入れたい気分になりました。

悪天候の日には無理やり車中泊を敢行したものの、やはりクッションで完全に隙間を埋めるのは難しく、体の節々が痛み、血流が滞ったのか顔や足がむくみ最悪の朝を迎えました。

そして、旅が落ち着いたら車を買い替えることを決意し、クライストチャーチについて早々車を売却&新しい車に買い替えました。

まとめ

今ではこの苦労も良い思い出ではありますが、最初からスムーズにいくに越したことはありません。
私が失敗した原因と2台目購入時に実施した解決策を下記にまとめました。
これから車を購入する人は、後悔のないよう私の屍を超えていっていただければ幸いです。

原因① 英語に自信がなく流れに身を任せてしまった

💡「I need time to think(考える時間が欲しい)」などの表現を、反射で言えるように事前に練習しておく。
私は表現は知っていたけどイザという時、言葉が出てこず流されました。練習意外と大事です。

💡最初に「I can’t speak English fluently (英語流ちょうに話せません)」「Could you speak simply and slowly?(ゆっくり簡単にしゃべってください)」など布石を打っておく。
相手に理解してもらいやすくなるだけでなく、自分自身も「ちゃんと下手だって言ったからな!」と強気に割って入ったり、わからない点を止めたりしやすくなります。

原因② プレッシャー下で正しい判断ができなかった

💡理想の車の条件を書き出し、妥協できる点、絶対に譲れない点を整理する。
 紙やスマホのメモに書き出し見えるようにしておくことで、頭が働かなくても冷静に判断ができます。また絶対に妥協できないラインを明確にしておくことで流されそうになってもNOが言えます。

💡一晩以上時間を置く
車ほどの大きい買い物なら大抵何日かは待ってもらえます。一度その場を離れるとプレッシャーから離れて冷静に考えられます。

原因③ 良い車がなく焦ってしまった

💡最初は都会に住む(or 都会で車を買う)
車に限らず選択肢が少ない状況では、やはり妥協の幅が大きくなってしまいます。これから最初の滞在先を選ぶ方は、生活が安定するまでは都会(北島:オークランド、ハミルトン、ウェリントン 南島:クライストチャーチ、クイーンズタウン)に住むことをおすすめします。

文字にすると簡単に見えますが、いざその場に立ってみると思っている以上に頭が働かなくなります。
備えあれば憂いなし、後悔のない車購入のために本記事が役に立てば幸いです。

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